【相続コラム】相続手続きの流れを解説！必要書類と期限をチェック

身近なご家族が亡くなられたとき、気持ちの整理もつかないまま相続の手続きを進めなければならない場面は少なくありません。

特に、相続手続きは期限が定められているものも多く、「あとでやろう」と思っているうちに期限を過ぎてしまうと、不利益を被る可能性もあります。

この記事では、相続手続きの基本的な流れと、必要書類・期限の目安について分かりやすくご紹介します。

1. 相続手続きの全体的な流れ

相続手続きは、大きく以下のようなステップで進みます。

・死亡届の提出・火葬許可証の取得
→ 死亡から7日以内に市区町村役場に提出。

・相続人の調査・確定
→ 戸籍謄本を取り寄せて、誰が相続人となるかを明確にします。

・遺言書の有無の確認
→ 遺言書があれば内容を確認し、公正証書でなければ家庭裁判所で検認を受ける必要があります。

・相続財産の調査
→ 預貯金・不動産・株式・負債など、プラス・マイナス両方の財産を調べます。

・相続放棄や限定承認の判断（3か月以内）
→ 借金などマイナスの財産が多い場合、相続放棄を検討することも重要です。

・準確定申告（4か月以内）
→ 被相続人が個人事業主などで確定申告が必要だった場合に行います。

・遺産分割協議・協議書の作成
→ 相続人全員で遺産の分け方を決め、書面に残します。

・相続税の申告・納付（10か月以内）
→ 基礎控除額を超える場合は申告と納税が必要です。

・名義変更などの各種手続き
→ 不動産の登記変更、預金の解約・分配、自動車の名義変更などを行います。

相続手続きをスムーズに進めるために、事前に必要書類をそろえておくことが大切です。主な書類は以下のとおりです。

・被相続人の戸籍謄本（出生から死亡まで）

・相続人全員の戸籍謄本・住民票

・遺言書（ある場合）

・不動産の登記事項証明書・固定資産評価証明書

・預貯金口座の通帳コピー

・相続関係説明図（手続きの簡略化に役立つ）

・遺産分割協議書（協議が成立した場合）

状況により追加で必要な書類が異なるため、専門家への相談がおすすめです。

相続に関する手続きの中には、期限を過ぎると不利益が発生するものがあります。特に注意したい期限は以下の3つです。

①相続放棄・限定承認の期限：死亡を知ってから3か月以内
→ 放置すると「単純承認」となり、借金も含めてすべてを引き継ぐことになります。

②準確定申告の期限：死亡から4か月以内
→ 申告を怠ると延滞税が発生することもあります。

③相続税の申告・納付：死亡から10か月以内
→ 期限を超えると加算税や延滞税が課される場合があります。

これらの期限は延長が認められないケースも多いため、スケジュール管理はとても重要です。

相続手続きは、内容が複雑なうえに関係者間の調整が必要な場面もあります。「あとでやろう」「なんとかなる」と思っていたら、思わぬトラブルに発展することもあります。

「自分で進めるのは不安」「何から始めたらいいか分からない」という方は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。特に、不動産や借金、複数の相続人が関わる場合は、専門的なサポートがあると安心です。

※本記事は一般的な相続手続きの流れをもとに作成しております。具体的な状況により必要な手続きや書類、判断が異なる場合がございます。詳細は、司法書士・税理士・行政書士などの専門家へご相談ください。

相続に関してお困りごとがあれば、ぜひ大阪相続相談センターへご相談ください。

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