「親から引き継いだ不動産を売却したけど、確定申告って必要なの?」
「そもそも税金はいくらかかるんだろう…」
相続した不動産を売却した後、こうした疑問を抱える方はとても多いです。
結論から言うと、相続した不動産を売却して利益が出た場合は、原則として確定申告が必要です。
ただし、適用できる特例や控除を知っておくことで、税負担を大きく減らせる場合があります。
本コラムでは、相続不動産の売却と確定申告について、基本からわかりやすく解説します。

目次

① 相続した不動産を売ると「譲渡所得税」がかかる
相続した不動産を売却した場合、売却益(譲渡所得)に対して「譲渡所得税」がかかります。
以前のコラムでもお伝えしましたが、相続税と譲渡所得税は別の税金です。相続税を支払った方でも、売却時には改めて譲渡所得税の計算が必要になります。
譲渡所得は次の計算式で求めます。
譲渡所得 = 売却価格 −(取得費+譲渡費用)
・売却価格:実際に売れた金額
・取得費:不動産を取得したときにかかった費用(相続の場合は被相続人が購入した当時の価格)
・譲渡費用:仲介手数料・測量費など売却にかかった費用
取得費が不明な場合は、売却価格の5%を取得費とみなす「概算取得費」を使うことになりますが、この場合は税負担が大きくなりやすいため注意が必要です。
② 確定申告はいつ・どこでする?
不動産を売却した翌年の2月16日〜3月15日が申告期間です。
たとえば2026年中に売却した場合は、2027年2月〜3月に申告することになります。
申告先は、売却した方の住所地を管轄する税務署です。e-Taxを使ったオンライン申告も可能です。
「売却したのが去年だから今年申告しなきゃ」という方は、期限を確認した上で早めに準備を始めることをおすすめします。
③ 知っておきたい「3,000万円特別控除」
相続した空き家を売却する場合、一定の条件を満たすと譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります(空き家に係る譲渡所得の特別控除)。
主な適用条件は以下のとおりです。
・1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された建物であること
・相続の開始直前まで被相続人が一人で居住していたこと
・相続発生日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
・売却価格が1億円以下であること
この特例は申告期限内に確定申告を行うことが条件です。知らないまま申告を忘れてしまうと、せっかく使える特例が無効になってしまいます。
④ 相続税を取得費に加算できる特例とは?
相続税を支払った方が対象になる「相続税の取得費加算の特例」というものもあります。
これは、相続税として支払った金額の一部を、不動産の取得費に上乗せできる制度です。取得費が増えることで譲渡所得が下がり、結果的に譲渡所得税の負担を減らすことができます。
適用できる期間は相続発生から3年10ヶ月以内に売却することが条件です。
相続税を払ったうえに売却でも税金がかかる…という二重の負担感を和らげてくれる大切な特例ですので、ぜひ覚えておいてください!

⑤ 申告を忘れるとどうなる?
確定申告を忘れたり期限を過ぎてしまったりすると、
・無申告加算税(納める税金の最大20%)が課される
・延滞税(申告期限の翌日から日割りで発生)が加算される
・特例や控除が適用できなくなる場合がある
といったペナルティが発生します。
「売却益が出ていないから申告しなくていい」と思っていても、特例の適用を受けるためには申告が必要なケースがあります。
「自分は申告が必要かどうか」を早めに確認しておくことが大切です。
まとめ:売却後の税金は「早めの確認」が大切です
相続した不動産を売った後の確定申告は、知っているかどうかで税負担が大きく変わります。
・売却益が出たら原則確定申告が必要
・空き家の売却には3,000万円特別控除が使える場合がある
・相続税の取得費加算の特例で二重負担を軽減できる
・特例はすべて「申告すること」が前提
「自分のケースはどうなるんだろう?」と感じた方は、売却前・売却後を問わず、まずは一度ご相談ください。早めに動くほど、選べる手段が増えます。
大阪で相続や不動産についてお悩みの方は、大阪相続相談センターまでお気軽にどうぞ。
※本記事は一般的な内容に基づいて作成しています。具体的な事情により必要な手続きや税額は異なるため、詳細は専門家にご相談ください。
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